丁寧に生きる

今日、地方の老人施設に入っている実母から葉書が届きました。何やら青いアヤメのような花が色鉛筆で書いてあり、表書きの下部分にちょこっと近況が書いてありました。最後はいつものようにコロナが終わったら会いに来てね、と。アヤメは初夏の花だけど、とつっこみながらも元気でいるのだと安心しました。実母は携帯電話を持ってはいますが、耳が悪いせいか最近は繋がる事がなくなりました。タイミング良く電話に出てくれたとしても聞き取れないのか会話が成り立たなくなってしまいました。その代わりに母は毎月葉書を送ってくれます。懐かしい母の文字と一生懸命描いたであろう花の絵。きっと施設で絵手紙の時間があるのかもしれませんが、忘れずに送ってくれる事がとても嬉しいのです。

コロナで会えなくなって、一年以上。地方へ行く事はこのご時世、難しくなってきました。季節の変わり目には私も洋服や下着など必要な物を母に送っていますが、母に毎月手紙を書くのはなかなか出来ないでいます。母は自分の出来る事をしながら丁寧に生きているのだと改めて感じました。

先日、昨年8月のコラムを読み返えしたところ、びっくりするくらい今の状況と変わっていなくて驚きました。猛暑の中、マスクをし、不安な気持ちを抱えながら日々を過ごしていました。外の状況はどうすることもできません。もっと自分の内面に目を向け充実させていきたいと感じました。

母のように自分の出来る事をコツコツとやり続け、私の毎日の日々を丁寧に生きていきたいと思っています。