あれから一年

今月の半ば、義母の施設から連絡があり、義母が心臓がドキドキすると言っているので検査をしてほしいというものでした。急遽病院の予約をし、血液や心電図などの検査をしましたが悪いところは見つかりませんでした。先生から大丈夫ですよ、と説明して頂きほっとした義母の顔を見て、心理的な部分もあるのかもと思いました。長いコロナ禍で鬱々とした気持ちになったのかもしれません。

義母は耳が悪く補聴器を使用しており、電話が聞こえのにくいので携帯電話を持っていません。コロナで面会が禁止になってからは毎週手紙を書いて届けています。家族との繋がりを感じ、寂しくないようにという気持ちからです。時折返事が届きますが、先日受け取った手紙からは楽しい事がないとネガティブな言葉が多く、心配していた矢先の心出来事でした。認知症の義母がどれだけ今の状況を理解しているかはわかりませんが、長く止まった時を動かせるようこれからも心を配っていきたいと思っています。

思えば昨年、二月の初め、友人とマッサージに行き、ランチを楽しんでいました。ダイヤモンドプリンセス号の話をしながら商店街をはしごして消毒液を探してからもう一年経ってしまいました。それからあれよあれよという間にコロナ禍に突入してしまい、いつものようにまたね、と別れた友人とはあれから会ってないし、都内にあるマッサージ店にも行っていません。私もある意味時が止まっています。

幸い私は友人達とラインや電話で繋がり、おしゃべりをし、笑い、今までとは違う一年を過ごしました。新たな情報、新たな楽しみ、新たな視点。きっとこんな風に年を取っていくだろうと思っていた疑いもしなかった価値観が崩れ、かつての時は止まりましたが、新しい時が動き出したようです。

今年はどんな年になるのでしょうか。どんな状況でも受け入れ、精一杯出来る事をみつけ時を重ねていきたいです。