先日、シュノーケルをしていた男性が40キロ漂流して保護されたという
ニュースがありました。顔を出して浮いて、無理をせず体力を温存した事
が生還へのポイントだったと専門家が話をしていました。水の事故が相次
ぐ昨今、私もかつて一度川で溺れた事があります。
その時はTシャツとウォーターサンダルという格好で向こう岸まで泳いでい
ました。深いところもありましたが顔を出して平泳ぎで充分泳げると思っ
ていました。向こう岸まで泳ぎ、元いた場所へ泳いで戻ってくる時でし
た。流れが先ほどより早く感じ、サンダルが脱げかけてしまいました。そ
のちょっとした焦りで体制を崩し、流されてしまったのです。
川の中でもがけばもがくほど沈んでいきます。どうしよう、溺れてしまっ
た。。。遥か彼方に川面の光が見え、口から息の泡が漏れるのが見えまし
た。その時不意に静寂に包まれ金井先生の言葉を思い出しました。「溺れ
たら力を抜いてリラックスしなさい。」
何の講話か思い出せないのですが、講話テープでのお言葉でした。その言
葉に従い、力を抜いた瞬間、川面に浮かび息が出来ました。
見渡すと知人が助けようと川を下って近くの岸まで走ってきてくれていま
した。そして「泳いで助けるのは無理だ」と私に叫んでいました。息をし
て冷静になった私は流れながら川の浅瀬を探しました。浅瀬が近づい時、
今だ、と泳いで岸までたどり着いたのです。
多分、時間にしたら数分の事かもしれません。だけど私にはとても長く感
じました。あの時金井先生の言葉が浮かんでこなかったらと思うとぞっと
します。今でも水の中の静寂さをありありと思い出す事ができます。
子供の頃から川で泳いできたので、大丈夫という慢心が起こした出来事だ
と思います。私のように溺れる事はないにせよ、慢心から窮地に陥る事は
誰にでも起きうる事かもしれません。
私がこの経験で学んだ事は、苦しい時こそリラックスをする。リラックス
すると息が出き、周りが見える。周りが見えれば方法が見つかる。という事です。
そしてリラックスには瞑想が最適なのです。
苦しい時こそ瞑想をしましょう。