深まる秋

10月初め、入院中だった義母が安らかに旅立ちました。亡くなる当日、その日は夫が休みだったので二人でお見舞いに行き義母の手を握り、また明日ねと手を振り別れた一時間後の事でした。看護婦さんの話によると苦しむことなく眠るような最期だったと。96歳、大往生でした。

義父と二人暮らしをしていた数年前、認知症となり、私も体を壊し介護が大変な時もありましたが、施設に入所してからは認知症も進行せず穏やかに生活していたように思います。ここ数年はコロナで会えない期間もありましたが、今年になって緩和され、施設にも面会に行けるようになりましたし、病院にお見舞いも行けたことが幸いでした。

夏の終わりに義母の食欲が落ちた時、万が一の事を考え悔いなくお世話をしようと決めました。私に出来る事は全部したと思っています。施設を退所する際、スタッフさんに「お嫁さん120パーセントでしたよ。」労って頂きましたが、今思えば義母のためというより自分のためだったように思います。結果、義母が喜んでいたなら嬉しいですが、ただ自分の心のままに精一杯行動したので私の心も本当に安らかでむしろ受け取ってくれた義母に感謝しています。

義両親を送り介護から卒業し私は新たな局面を迎えたようにに思います。人生の秋のエリアに入りつつある気がします。実り多く彩が美しい秋に出来るのか、これからの行動にかかっているように思います。願わくば秋をしっかり長く楽しみ、深まりのあるものにしていきたいものだ思っています。