静けさの中で

自粛生活で家で過ごす日々が続いています。

住んでいる場所もひっそりと静かです。散歩で歩く人は見かけますが、おしゃべりをしないでただ歩くだけ。最初は違和感を感じていましたが、この静けさをかなり気に入っています。

お天気のいい日はベランダで鳥のさえずりを聞くのが最近の楽しみです。人が静かになった分、鳥が活発になったような、以前とは全く違う音を発見しています。静けさに身を置いていると懐かしい故郷を思い出します。

かつて田舎に住んでいた独身の頃、都会から嫁いできた知人が、静かすぎて夜眠れないと言っていました。彼女曰く、都会の喧騒が子守歌だと。私は反対に都会に嫁ぎ、里帰りした時に季節を告げるカエルの鳴き声や虫の音にほっとしたものです。人は育ってきた環境が随分影響するものだと感じます。もしかしたらこの静けさを不安でたまらないと思う人もいるかもしれません。

でも動きが止まり、静かになるからこそ、見える事や聞こえる物があると思います。今はそんな時です。怖がらずに静けさの中に身を置いてしっかり自分を見つめていきたいです。