インドの写真を見て

先日、新年会に参加した折、インドの写真を見る機会がありました。金井先生が今年はインド研修を計画されているので、かつてのインド研修の様子や昨年先生が行かれた時の様子など、なつかしく拝見しました。

私が初めてインドに行ったのは20年以上も前だと思います。当時のインドはまだ道路に牛が歩いており、歩いている人も男性ばかり。とにかく不安でドキドキしながらのインドの旅でした。

到着したデリーの夜、ノックされ咄嗟にドアを開けるとインド人の従業員らしき人が入ってきました。電気のつけ方など一通り説明され、チップを要求され、まだ小銭を用意していなかった私は持っていった日本のライターをあげました。今はライターは持ち出しも禁止だと思いますが、当時は喜ばれるという事で数個持っていった記憶があります。しばらくしてまたノックをされ、そのインド人が友人を連れてきて友人のも欲しいと言うのです。最初は怖くて何がなんだかわからないままライターをあげてしまったしまったのですがその時は冷静になり、もう持っていないと断りました。

最初の夜にインドの洗礼を受け、しっかりしなければ旅を楽しむことができないと悟りました。それまでの私はどちらと言えば依頼心の強い方でインドも誰かに頼っていけばいいと思っていました。でも心を決めた途端、それまで眠っていた積極的な自分が前面に出てきた感覚がありました。多分、日本にいたなら必要とされていなかった私の部分。でもずっと表現したかった強い私が目覚めた夜でした。

それから数回、インドに行き、自分をみつめ、自分を知り、心を開くこと、愛することなど様々なことを学びました。久しぶりに見たかつてのインドの私は楽しそうに笑っていました。まだまだ若くて悩みも不安も多かった若い日の私です。それでも目いっぱいインドを感じ、楽しんでいる私の顔は幸せそうに見えます。

今年のインド研修には残念ながら参加しませんが、多くの方がインドの空気に触れ、自分を再発見できますように。インドの写真を見ながらそう感じました。