早春賦

この季節になると口ずさむ歌があります。

早春賦。子供の頃、音楽で習ったのか、テレビで聞いたのか。定かではありませんが歌詞がとても良いのです。「春は名のみの風の寒さや・・・」自転車を走らせた時、ぶるっとするような冷たい風を感じた瞬間など気が付くと歌っています。立春を過ぎ、暦の上では春ですが、2月の寒さはことさら堪える気がします。寒い地方で育ったので寒いのは強かったはずなのに年のせいか年々寒さが億劫になってきました。それでも2月になると日差しが強くなり何となく心が浮き立つものです。今の寒さと春への期待。その気持ちがとても良く表れている歌だと思います。

歌詞の中で「谷の鶯歌は思えど、時にあらずと声もたてず・・・」とありますが、自分が鶯になった気持ちになります。また長いコロナ禍で何かを待っている感覚がいつも自分の中にあります。もうすぐ来る春になったら羽ばたこう。鳴こう。もうすぐ訪れる暖かな春、いつもの日常。早春賦を歌っていると希望が湧いてくるようです。