先輩との思い出

昨年秋に義母が亡くなり年賀状は無しのお正月でしたが、それでも近況を知らせる寒中見舞いを頂くとなんだか嬉しい気持ちになります。

しかし、先日受け取った寒中見舞いの葉書は本当に悲しく残念でした。独身の頃、働いていた広島の職場でお世話になった先輩の死を知らせるものでした。まだ60過ぎたばかり。若すぎる死でした。

思い返せばそのころ仕事が終わるといつも一緒でした。男勝りで竹を割ったような性格。ノーファンデでメイクはシャネルの赤い口紅だけ。おしゃれで素敵でした。おいしいお店を沢山知っていて教えてもらった喫茶店のミルクコーヒーを懐かしく思い出します。まだカフェとかラテという言葉もない頃の話です。携帯もない時代のお友達だったのでずっと年賀状のやりとりだけでした。いつかまた会いたいなと思っていましたが、いつかは来ることはありませんでした。

今思うと、私がアクションを起こせば繋がる方法はあったのにと残念でなりません。もう一度声を聞きたかったと。

ここ数年はコロナで社会の在り方が随分変わりましたし、このお正月は地震や事故で心がざわつき不安な気持ちにもなりました。明日が同じように来るとは限らない。悔いなく、私らしく生きるとはどういう事だろう。先輩の「しっかり生きなさいよ。」という声が聞こえるような気がします。