奇跡のような毎日

7月は連日の猛暑と災害、私にとってもめまぐるしく色んな事が起こった
1か月でした。

西日本豪雨では幸いな事に、親戚や知人に被災した人はいませんでした
が、実家の空き家が浸水してしまいました。故郷の街には川沿いに大きな
堤防があり、町の大半は被害は免れたのですが、支流から上がってきた水
によって町はずれの家が浸水してしまったようです。友人の話ではあっと
いう間に川の水が増水し、ほとんどの町民に避難指示が出たそうです。友
人は週末で忙しく、避難など頭になかったので、いざそうなった時、何も
持ち出せなかったそうです。充電器も忘れたと心細そうなラインが来て私
も心配しながら過ごしました。

いつかは取り壊す予定だった家も、急にそうなってみると残念な気持ちで
一杯でした。今はボランティアの方の協力で粗方片付いたようです。でも
近所には浸水した家に住まなければならない高齢者の方も沢山いらっしゃ
います。あっという間に全てが変わってしまう、人生は不確かなものだと
思わずにはいられませんでした。

そんな折り、義父が施設で骨折し、入院することになりました。暑いし忙
しいし、気持ちが焦っていたのかうっかり家の鍵をなくしてしまいまし
た。色々探しても見つからず、夫と鍵の交換まで話をしていましたが、そ
の夜、瞑想をしてヒントを得ました。翌日問い合わせをして幸いな事に鍵
は見つかりました。リカバリー出来るという事は本当に幸せな事だと思い
ます。取返しのできない事も沢山あるのですから。ちなみに鍵と一体にな
る瞑想をしてみました。その時ひらめきがありました。

先日、テレビのインタビューで、大好きな市川猿之助さんが命を失っても
おかしくないような怪我を体験された時、それまでは死は遠くにあると
思っていたけどすぐ近くにあったと話されてました。そして闇を経験した
ことで命が輝きだし、当たり前だと思っていた幕が開き、幕がおりること
が奇跡に近いことなのだとわかったと話されていました。死と向きあう
時、命は輝きを増し、当たり前の日常は違って見えるのだろう思います。
8月は猿之助さんの歌舞伎を観る予定です。復活した猿之助さんの深みを
増した歌舞伎が楽しみです。

毎日が何事もなく平和で過ごせるのは奇跡に近いのかもしれません。そん
な気付きを得た7月でした。
まだまだ夏はこれからです。暑さの折、皆さまご自愛くださいませ。