ドゥラデーオ寺院の風

先日、久しぶりに金井先生にお会いしました。

その日は暑さが和らぎ、秋を感じさせる気持ちの良い朝でした。汗かきなのでことさら心地よく、爽やかな風を感じながら滞在されているホテルに伺いました。

八月は暑い日が続き、コロナも第七波で感染者も増加し、落ち着かない毎日を過ごしていました。日々の瞑想も、夜だったり朝だったり。長く出来ない時は短い瞑想を出来る範囲で。眠くなったら潔く寝て睡眠不足にならないように。とにかく元気に過ごそうと思っていました。

そんな生活だったので先生にお会いしほっとし、知らず知らずのうちに八月はストレスを感じていたのだと改めて感じました。

その日、先生と瞑想した時の事です。久しぶりに深く瞑想しながら不思議な体験をしました。かつて訪れたインドのカジュラホにあるドゥラデーオ寺院の景色が鮮やかに私の心に広がったのです。のどかな田園風景、青い空、そして気持ちが良かったドゥラデーオ寺院に吹き抜けていた風。私はその景色を堪能し、寺院の中にいました。ひんやりとした寺院の中、包まれた愛の波動。ドゥラデーオ寺院は金井先生ととても縁が深い寺院だそうです。カジュラホの中でも村はずれにあり、寺院の裏には小川が流れていました。麦畑の中、ガタゴト道を自転車を走らせて瞑想のために通った私にとっても思い出深い寺院です。

それは瞑想中の数十秒のインド旅行でした。かつて体験した出来事とその時の何かが似ていたのでしょう。その数十秒が懐かしく元気をもらえたような気がしました。そのお話を金井先生にしましたら、いつもドゥラデーオ寺院で瞑想出来たらエネルギーが上がるのにねと笑っておられました。

その後、家ではドゥラデーオ寺院で瞑想出来ていませんが、私が体験した事、感じた事は私の中にあり、またいつの日があの場所で瞑想出来るような気がします。もう二度とインドに行く事はないかもしれませんが、あの素晴らしい体験は永遠で、私を助けてくれる気がして嬉しいい気持ちになりました。