実家の両親が高齢者施設に入居して一年が経ちました。
最初は慣れ親しんだ土地から離れる事に難色を示していた両親も、今ではすっ
かり慣れ、新たな環境を楽しんでいるようです。特に父は病気も良くなり、歩行器
があれば自由に動けるようになりました。もっと早く移れば良かったと言っている
程です。年をとってからの変化は不安もあったとは思いますが、思い切って決断し
て良かったと思います。
知人のお父さんは私の父より年上ですが、自転車に乗って買い物に行けるくら
い足腰が丈夫で羨ましいほどでした。ところが最近腰痛がひどくなられたとかで、
歩くのに杖が必要になられたとか。それでも父と比べると、お元気だと思うのです
が、ご本人は落ち込んでいらっしゃるようで、口を開けば、腰がイタイ、つらいなど
の言葉ばかりだそうです。
歩行器なしでは歩けない父と、杖があれば歩ける知人のお父さん。父の方が大
変だと思うのですが、話を聞いてみると幸せなのは父のようです。以前の父は車
椅子で移動していたので、わずかでも状態が良くなったわけですから、比べるに
は無理があるかもしれません。それでも今の状態で、出来る事を楽しもうという姿
勢が、父の心を明るくしていると感じました。
私自身も、最近は目が霞んだり、疲れやすくなったり。私も年だな、と思うことが
多々あります。人によっては落ち込む人もいるようですが、私はあまり気にするこ
となく生活を楽しめているのは、やはり瞑想のお陰だと思っています。
誰しも良い変化を受け入れるのは嬉しいですが、老化などネガティブな変化は拒
否したいものです。簡単ではないのだと思います。
瞑想とは心を開く事、それは自分とまわりの全てを受け入れる事でもあります。
継続して瞑想する事で、知らず知らずのうちに受け入れる事が楽にできるように
なるのだと思います。
生きている以上、変化はつきもの。その都度、受け入れ、精一杯生きることが大
切だと、父の姿を見て思いました。