高野山で見つけた輝き

新緑溢れる6月の半ば、高野山で開催されたリトリート(瞑想合宿)に参加してきました。
宿泊したのは恵光院という宿坊。高野山のマスコットこうやくんが出迎えてくれました。若いお坊さんさん達がキビキビとお世話をして下さり、楽しみにしていた精進料理もとても美味しかったです。

初夏の高野山は、思った以上に蒸し暑く、弘法大師の生誕をお祝いする葵祭りと重なったので華やかなエネルギーに包まれていました。今回のリトリートはパレードなどのイベントも楽しむ事ができました。

高野山には様々な寺院等建物があります。まず金井先生に波動の高い場所など教えて頂き、自由時間に各自好きな場所で瞑想しました。
根本大塔では静けさと一体になったような瞑想、奥の院では強いエネルギーを感じながら瞑想しました。
奥の院には言わずと知れた弘法大師の御廟があります。
1200年前、弘法大師は生きたまま入定されました。現在でも仕侍僧がお食事を捧げているそうです。信者さんたちはお墓参りというより会いにいくという感覚なのでしょう。こんな体験をしました。
朝、歩く瞑想の後、奥の院で立ったまま瞑想をしている時の事。おばあちゃん達のグループがやって来て皆で般若心経を唱え始めました。中には腰が曲がって杖を使っている人や、壁に寄りかかるように立っているおばあちゃんもいらっしゃいました。
お経の後「今年もお大師様に会えて良かった。」「私なんて膝に注射して来たんだよ。」と口々に嬉しそうでした。
今なお、人々にパワーを与え続ける弘法大師。
やはり奥の院は特別の場所なのだと思いました。おばあちゃん達の輝く顔を見て私も弘法大師に触れ、元気を頂いたような気がしました。

今回のリトリートで心に残っている事は講義の時、金井先生が言われた「居心地良く、良い感情で生きる」という言葉でした。
実は初日の夜、金井先生を囲んでの懇親会の時、何とも言えない居心地の悪さを感じていました。エネルギーの高まりを感じながらもそれを拒もうととする自我の抵抗。変化を受け入れたくないという感情が支配していました。その時に、せっかく高野山に来たのだから全てを受け入れようと考えを変えることにしました。その途端、心身が軽くなり楽しい気持ちになりました。想いが変わるとこんなに楽になるんだと身をもって感じました。

最後の日の朝、前夜降った雨で宿坊の蓮の葉に水滴が光っていました。その輝く 水滴が私の心を照らしているようで、清々しい気持ちになりました。
参加出来た事に感謝し、日常生活を大切に生きていこうと思いました。