基本に戻る

先月、松本でのセミナーの後、本当の自分を探す瞑想をしようと模索して
いました。
本を読んだり、過去の先生の言葉を探したり。のんびり屋の私が、割と真
剣に考える日々でした。長く瞑想をしていますから、今ここで取り組みを
変えないと後悔してしまいそうな気がして、転換期にしたいという気持ち
もありました。

最初は真面目に取り組んでいましたが、そのうちに何が違和感を感じ始め
ました。今が楽しくないし、ワクワク感もない。必死さは大切だけど何か
がおかしいと。

例えばダイエットを始めたら、体重計でこまめに計測し増減を管理しま
す。ちょっと減っただけでもそれを励みにし気持ちを継続させようとしま
す。運動や勉強、仕事もそうではないでしょうか。少しでも結果や成果を
出す事で目的を達成しやすくする。そのようなやり方はとても有益です。
私は知らず知らずのうちに瞑想にそれを求め始めていました。うまくやり
たい、結果を出したいと思えば思う程、陥りやすい落とし穴です。それは
自我を強める事にもなるでしょう。瞑想は求める事ではなく、捨てる事な
のですから。

日々の生活と瞑想の世界は違います。捉え方を混同してしまうと混乱が生
じてしまいます。長年瞑想してきた私も、久々に感じた本当の自分を知り
たいという強い想いで気が付くと混乱の中にいました。

金井先生は、例え自分を知ることが出来なくても、知る努力なら出来るで
しょう、とも言われました。大切なのは結果ではなく、あり方なのでしょ
う。日々、自分を知るために、自我を捨てる瞑想を続ける姿勢、そのあり
方なのです。結果、知る事ができなくてもその道のりだけで満足出来る。
まだ道半ばなので答えは出ませんがそれが幸せなのだろうと感じます。

迷ったら基本に戻る。そのシンプルな気づきを得て、また新たな気持ちで
始められそうです。